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Medina / Marrakech.  Maroc , Al-Maghreb





"カサブランカ発マラケシュ行き "




カサブランカで入国手続きを済ませた後、そのまま国内線でマラケシュを目指した




何処までも広がる 赤茶けた大地




飛行機から見たモロッコの大地は 心のなかの日常を遠く彼方へ押しやっていった





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マラケシュの空港に着いたとき、辺りはすでに 夕方の優しい光に照らされていた




"生まれて初めてのアフリカの大地 "




そのことを実感する間もなくGrand Taxi に揺られ Place Jemaa el Fna へと向かった





"乾燥した大地 遠くに見える城壁 スラム街ではしゃぐ子供達 至る所に記されたアラビア語 モロッコ国旗と国王の写真 ... "





車窓からは紛れもないイスラム国の風景が広がっている





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"Place Jemaa el Fna  (ジャマ・エル・フナ広場) "



〜 凄まじい人の熱気 街中に漂うロバの香り 〜



一体どこからこれだけの人々が集まってきたのだろうか...


そう思えるほど 広場は凄い数の人であふれかえっていた



数時間前までいたスペインと全く違う雰囲気に 最初圧倒されてしまった




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泊まる所はまだ決めていない


だから ひとまず宿探し



辺りは既に暗くなり 30分ほど迷った末に やっと安宿街にたどり着くと


思ったより簡単に気に入ったホテルは見つかった



部屋を見せてもらったあと ホテルのテラスに上がると


遠くジャマ・エル・フナ広場の凄まじい熱気や音が そこまでも届いていた



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再びジャマ・エル・フナ広場へと向かう




相変わらず 広場には色々な人々が集まっていた



魚のフライ、羊、ソーセージ、レバー、クスクスなどのモロッコ料理、オレンジジュース、ミントティー ...

ありとあらゆる食べ物の屋台を出す人々 そこで食事する人々



水売りのおじさん 女性の手にヘンナで模様を描く少女達 ...

屋台の間を縫うように歩いて商売を行う人々



演奏、踊り、唄 ...

各自いろんな芸を見せる大道芸人たち それを見ている人たち



やはり人が集まる場所と 集まらない場所が見事に出来ている




その中にいると まるでお祭りに来ているような感覚になっていた




そして広場を歩いていると 至る所から声がかかる




"ジャパーン ! ジャパーン ! "

"コンニーチハ アリーガトウ サヨナーラ "

"ナカータ イナモート オーノー "

"トーキョー オーサーカ "




当然店の人からも声がかかり


道行く人も声をかける


それは商売のためであったり ただ言ってみただけというのもあったり


とにかくひたすら声を掛けていた



"ヤクザ !! ヤクザ !! "

"オカマ !! オカマ !!
"


きっと何処かの日本人が教えたのだろう


そんな言葉すら飛び交っていた




でも そんな彼等と仲良くなり

長い時間お喋りをし はしゃぐ彼等を見ていると

心の底から安らいでいるのに気づく



特にモロッコ式の挨拶をしたとき

彼等は驚きの顔と共に円満の笑みを浮かべ

こちらも 何か心に暖かいものを感じる



彼等にとってガイジンである自分が


少しだけ彼等に近づいたと思える瞬間であった



周りでは同じように顔なじみの人々が挨拶を交わし

 楽しそうに食事とお喋りに夢中になっていた





そんな人々の熱気とはまた違う場所がある



広場の一角で何ヶ所も人盛りができ


みな一言も喋らずその人盛りの中心を見つめている



そこに目をやると  老人が静かに でも 力強く物語を語っていた




全く話している内容は分からない


でも、聞いている人々の眼差しを見ていると 心が熱くなった




魂が揺さぶられる感覚




小さい子供も お兄さんも おじさんも おじいさんも


みんな同じ眼差しで真剣に話を聞いている


その瞳は とても純粋に 光り輝いていた




それは もう日本ではほとんど見ることができない


そんな 心から感動したときにだけ見せる 純粋な瞳の輝きであった





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昼間の街は 全く違う姿を見せていた




ホテルのテラスからは 街のピンク色の建物が遙か遠くまで見わたせ




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スーク(市場)には地元の人や観光客が行き来する

だが夜のような人の熱気は あまり感じない



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道には車だけでなくロバも一緒に駆けめぐり



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ジャマ・エル・フナ広場の屋台はほとんどなくなり 普通の広場に変わっている


店を出しているのはオレンジジュースの屋台くらい





昼と夜の大きなギャップ





そして今日も人々は何かを求め 夜の広場に集まって行く



ここでは 毎日がお祭り



でも そのお祭りは観光客のためのものではなく


あくまで地元の人のためのもの



我々は その楽しみを 少しだけ分けてもらいに


また夜の街を彷徨うのだろう




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