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Old town / 'Amran . San'a . Republic of Yemen , Arab




イエメン北部 部族支配地域




政府の力が隅々まで及ばず 旅行者の行動が著しく制限されるこの場所で


瞳に飛び込んできたのは 多くの子供達の無垢な笑顔だった





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San'a を出てから約1時間半 目の前に街の風景が広がってきた


少しではあるが 人々の肩には 旧ソ連製の機関銃が目に付く



〜 'Amran 〜



部族支配地域の玄関口にその街はあった




" Old Town - 旧市街地 - "



街 すなわち新市街から幹線道路を外れ 城壁に囲まれた旧市街へ向かった


北部地域の古い街並みを見たかったからである




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門をくぐり 街の中へ入って行く



すれ違う人々に挨拶をするが 皆不思議そうに こちらを見つめたのち

何事も無かったかのように それぞれが持つ当たり前の時間に戻る


やはりそれが当然なのかもしれない




そして細い通りを歩いていると 何やら広場に出てきた


きっと街の中心部なのだろう



男達が集まり土木作業をし 女達が忙しなく広場を横断し 家の窓からはこちらを眺める人の顔が見える




しばらくこの広場を中心に 街の散策をすることにした





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こちらの街はおもしろい




イヌ ニワトリ ヤギ ヒツジ ...




街を歩くと 人々と同じように動物たちが街の中を徘徊していた



そして 決まって異星人でも見るかの目つきで こちらを見つめ逃げまどうのであった



ただ イヌだけは違った



容赦なく照りつける太陽の下 そんな暑さなど気にも留めず

広い広場のど真ん中で ただ一人(一匹)夢の世界を旅していた




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あまりにも暑かったので 広場の隅っこの日陰で休んでいた



地面に座っていると 周りで遊んでいた子供達が集まってくる




"写真撮って ! 写真撮って ! "


集合写真を一枚撮る



"ペンちょうだい ! ペンちょうだい ! "


予想通りの反応が返ってくる



するとどうだろう 意外な事が起きた



この子たちより少し年上の女の子がやって来て みんなを叱りだした



"だめでしょ そんなことしちゃ "


子供達はつまらなそうな顔をする



"カバンと背中汚れてるよ "


そう言って笑顔で女の子は こちらのカバンと背中についた砂を叩いて落としてくれる


子供達も一緒に叩いてくれる


顔を見ると みんな笑顔になっていた





しばらく広場で子供達と一緒に時間を過ごした後 旧市街を発つことにした


みんなで旧市街の入り口まで送ってくれる


やはり 皆 一様に笑顔を浮かべていた



本当に可愛い笑顔だった





〜 子供達の笑顔に勝るものは この世の中にもう無いのではないだろうか 〜




その時 正直そう思えてならなかった




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〜 'Amran 〜



この街の北にある検問所より先へは その危険性から旅行者が単独で進むことが許されていない


その為 これより先は銃で武装した護衛とともに行動することとなる



ヤヘヤとアリ そして我がドライバーのマヘド



人が溢れる街外れの市場で買い物を済ませ 我々は北へ北へと向かった



その先にある 天空の村Shaharah を目指して ...





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