チチカカ湖に浮かぶ人工の島 ウロス島
トトラという葦の茎を積み重ねて造られた 複数の浮き島
プーノの港から舟に乗り そこに暮らす原住民たちの元を訪れた
" KAMISARAKI "
現地語
"アイマラ語" で挨拶の時使われる言葉
〜 おはよう こんにちは さようなら ... 〜
幾つかある浮き島の一つに上陸すると 真っ先にその言葉で住民に迎え入れられた
トトラの上を歩くと ふわふわと浮いたような不思議な感覚がする
トトラの上に腰を下ろすと 地面の暖かさがゆっくりと身体に広がってゆく
島の感触を楽しんだのち 周りを見渡すと 住民達が火を囲みながら話をしているのが見える
手招きされたので そこにおじゃまして一緒に会話に参加することにした
皆 おしゃべりが好きなようだ
かつてのフジモリ大統領の 強力なバックアップによって整備され観光地となったウロス島
その影響もあってか 彼等住民達は日本人に対し非常に好意的であった
先ほどの住民達に聞くと 彼等の子供達は 日本に住んでいる者も多いとのこと
遠く離れたこの地にて 何の繋がりもないはずの祖国の話を耳にし
とても不思議な気持ちになったのは 言うまでもない
どれくらい 時が過ぎたのだろうか
太陽が 周りを取り囲む山々の向こう側へと姿を隠し
徐々に辺りは寒くなろうとも 繰り返される会話で心の芯は暖まってゆくのだった