キューバで絶大な人気を誇るサルサバンド - Manolito y su trabuco -
サルサファンを除き 日本での知名度は皆無に等しいが
来日も果たしている彼等の演奏が どうしても見たくて
元旦の夜 ライブが行われるというハバナ郊外へ相乗タクシーで向かった
" Calle 124 y Av 45, Mariano. La Habana, Cuba "
元旦の夜 このハバナの街の至る所で 地元の有名バンドによる無料ライブが行われる
各会場は 広場や住宅地の道路に設置された特設ステージ
そんな中の一つ
Manolito Simonet 率いる
Manolito y su trabuco ら数組によるイベントを見に訪れたのは
まさに住宅地のど真ん中 生活道路を封鎖しそのまま会場に仕立てたすごい場所だった
PM 8:30
1組 約1時間から1時間半ほどのステージが 次々と繰り広げられてゆく
皆が皆 それぞれの個性を持ち パワフルなその演奏に老いも若きも魅了されてゆく
ある者は踊り狂い ある者は静かに
それぞれ思い思いのスタイルで イベントを楽しむ
どんなスタイルであれ この国の人々は音楽の楽しみ方を知り尽くしているのだろう
彼等を見ているだけで キューバの素顔を覗けた気がした
AM 1:30
果たして 幾つのバンドの演奏が繰り広げられたのだろうか
とうとうイベントは 最後のバンドを迎えることとなった
司会者から そのバンドの名前が告げられ 観客席へ勢いよく彼等のポスターが配られた時
会場は 突然 今までにない盛り上がりを見せた
〜 Manolito y su trabuco 〜
キューバを訪れるきっかけを作った 彼等の音楽
日本で聞き続けた 思い出のサウンドがまさに目の前で奏でられ
そのステージの前で 華やかに踊るダンサー達の演出が 盛り上がる会場に華を添えていた
そんな彼等との時間を その "地元"キューバで
しかも地元の人々と共に過ごせた事は 幸せ以外の何モノでもなかった
AM 2:30
Manolito y su trabuco のステージにおいて あるハプニングが起こった
途中 観客とステージを区切る柵が押し倒されて崩れ
観客がステージ前になだれ込み 危険な状態になったため その場で公演の中止が告げられた
だが 怪我人等もなく 長い中断の後 演奏は再開され
会場の盛り上がりは最高潮に達したのち 約6時間のイベントは幕を降ろした
これら全ての出来事が 非常に思い出深いものとなった
AM 3:30
照明が落とされた会場を後にする人々の顔には 皆満足な笑みがこぼれていた
AM 4:00
会場から帰ってゆく人々の流れに身を任せ 宛てもなく歩いた
進めば進むほど 人々の流れは2つ3つと分かれ 徐々に小さくなってゆく
ある人々は 家路へ
ある人々は 遅い夕食 そして安酒で乾杯
そして ある人々は 次なる会場へと足を運ぶ
そんな中 何処までも続く住宅街を更に歩いた
何キロほど歩いたのだろう
人々の流れが すっかり無くなった頃
通りに走る1台のタクシーを止めて 旧市街の端にある宿へと向かった
しかし ここはキューバ
運転手の隣の彼の友人も合わせ 満員となった車内でも やはり祭りは続いてゆく