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2003年3月17日 AM San'a International Airport "
〜 時代が止まった街、 数世紀前の面影を残す国 〜
夜明け前の空港で 無事入国出来た喜びを 一人強く噛みしめていた
太陽が昇ってから タクシーで街へと向かう
心の中に 懐かしさを感じるイスラム国の ほのかな馨りが漂ってきた
街の風景は 紛れもないアラブの光景だった
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砂埃に感じる大地の馨り 太陽の日差しのかをり そこに生きる命からのカヲリ 〜
街を歩くと そこに現れる光景は 私を遙か昔の世界へとタイムスリップさせた
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幾世紀前から流れる 風の薫り "
しかしそれだけでは無かった
Old San'a の市街地の 宿の屋上から眺めた風景は
自分が 今、 ココにいることすら
何だか 解らなくなるほどの力を持ち得ていた
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世界最古の街並み 〜
この場所からの眺めは 当然のように 街一番のお気に入りとなった
夕方、 そこから 遠くの山に沈みゆく夕日を眺め
朝焼けに映える
San'a の街並みでさえ 此の場所から眺めた...
ただ静かに流れる 時間 トキ
toki ...
朝のひんやりとした空気のなか 街中に イスラムの祈りの響きがこだまする
此の街 この国 彼の世界では
いつもの朝の ただあたりまえの光景
"迷い込んだのか 導かれたのか "
そして 次なるステージへと 旅は始まった
なぜ こんな時期に この場所にいるのか?
これほどまでに 戦争を近くに感じた事は
今までなかった
そして これほどまでに戦争に対し
激しい怒りを 感じたことはあっただろうか?
だが 導かれたのかもしれない
今までとは まったく違う旅が
この国では 待っていた